警察が痛恨のミスを犯してしまった。犯罪に関する貴重な情報だけでなく、犯罪を未然に防ぐ可能性を大いに秘めたキャンペーンだったのだが、連絡先となる電話番号が1ケタ足りなかったのだ。
南アフリカの警察が大々的に打ち出した、情報提供サービス『クライム ストップ』。犯罪多発地域の58の巨大な看板に、情報を提供すべく電話番号が載っている。しかし、この看板が提示されたのは週末だけで、すぐに取り去られてしまった。
本当の『クライム ストップ』の番号は「08600 10111」なのだが、看板に表示されているのは「0860 10111」、「0」がひとつ足りなかった。密告をしようとした人々から、「どんなに電話をかけても、“ツー、ツー”という音だけで繋がらない」という苦情によって警察が気付いた。
1月30日、警察はこのミスについてできるだけ早く修正をすると発表した。このキャンペーンのためのポスターは、74万ランド(約730万円)以上の費用をかけ警察の威信をかけて作成されたもの。このお金がたった一つの「0」のために、泡と消えてしまった。他にもCMや新聞・雑誌広告で宣伝しているが、電話番号が間違っていないか確認中だそうだ。
「番号間違いで多くの貴重な情報を逃してしまったことは遺憾である。現在解決策を探しているが、印刷所などに問い合わせて、間違った番号が記載されてしまった発生源を捜査している。」とも述べている。
ちなみにこの「クライム ストップ」キャンペーンは類似したサービスがあり、国民が混同を起こす可能性がある。ラジオ専用のニュース会社と警察によるコラボレーション「クライム ライン」というサービスで、テキストメッセージで情報を提供するものだ。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)