サンゴーマ(呪術師)が、南アフリカのサッカー協会(SAFA)に9万ランド(約108万円)の支払いを求めている。この金額を支払うと、南アフリカのナショナルチーム『Bafana Bafana(バファナ・バファナ)』は試合に勝てるというのだが・・・。
2010年FIFAワールドカップでフランスに勝てるよう、SAFAはサンゴーマに依頼をした。その料金は9万ランド、日本円にしておよそ108万円だったそうだ。そのおかげか2-1で南アフリカはフランスに勝利した。結果としてグループリーグ敗退とはなったものの、フランス戦勝利は南アフリカのサッカー協会にとっては大きな一歩であった。
10月11日の新聞によると、そのサンゴーマがSAFAに対して「ワールドカップの際の支払いがまだ」だと文句を言っていることがわかった。さらに、支払いが完了するまでバファナ・バファナは試合に勝つことはないとまで宣言した。ちなみに、10月8日に行われたアフリカカップの準決勝でも、バファナ・バファナは決勝へ進むことができなかった。「もしナショナルチームの勝利を求めているのなら、SAFAの幹部らはまず借金を解決しなければならない」と発言した。
これに対し、SAFAの副会長は、このサンゴーマに頼んだことは認めている。そして、すでに支払いも済ませたという。「これ以上サンゴーマが苦情を述べるならば、SAFAとしては裁判で闘うことを考慮している」そうだ。
スポーツは選手が全力で戦うものであって、サンゴーマなどの呪術で勝つわけではない。もしワールドカップフランス戦での勝利を呪術のおかげと本気でSAFAが考えているのなら、気の毒なのは必死で戦った選手たちである。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)