1月26日午後のニュースでは珍しく速報が入った。なんとネルソン・マンデラ氏が入院したというのだ。92歳という高齢だけに人々はある程度の覚悟をしていたようだが・・・。
1月26日水曜日の午後にマンデラ氏が入院してからというもの、公式な発表は一切されなかった。病院の裏にある入り口と思われる部分が黒い幕で覆われ、マンデラ氏の親族や友人がその中へと入って行く映像だけが流れている。
唯一公式なコメントは、水曜日の午後4時15分に行われたネルソンマンデラ基金によるもの。「マンデラ氏は定期健康診断を受けているだけである。健康状態はよい。」と言ったものだった。また、訪れたマンデラ氏の最初の妻との間にできた娘は「(ネルソンマンデラ基金の)発表を聞いたの?ならノーコメントよ。」と言って去って行った。
木曜日の朝、ヨハネスブルグにあるミルパーク病院の周りではジャーナリストたちがマンデラ氏の容体を遠くから見守り、病院の向かいにある学校では生徒の手形にメッセージを書いた紙が窓に貼ってあり、「元気になってください」と大きく書いたメッセージが見える。ツイッターでも世界中からマンデラ氏へのメッセージが寄せられており、マンデラ氏の偉大さやいかに尊敬を集めていたかを改めて知らされる形となった。
デズモンド・トゥトゥ大司教は「先週マンデラ氏とケープタウンで会ったが、彼は元気だった。マンデラ氏も92歳という高齢なので、『92歳だけど元気だ』と言える。」と述べている。驚くべきことに中国の外務大臣らしき人物までもが「マンデラ氏は中国と友達だから心配である。」といったコメントをテレビで発言していた。
幸いなことに、金曜日には退院し現在は自宅で治療を受けている。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)