星座による相性や運勢占いに日々熱中している人は数多いと思うが、そんな人々にはちょっぴり衝撃的なニュース。私たちがこれまで信じて来た12星座は今や正しくないため、13星座に修正するべきだという科学的論説が米ミネソタ州の地元新聞に発表され、以来衝撃の余波がじわじわと広がっている。「一体俺は何座なんだ！？」とアメリカ社会全体がちょっとしたパニックに陥っているのだ。

米ミネソタ・プラネタリウム・ソサエティ理事で天文学者のパーク・カンクル氏の説はこうだ。現在の12星座は占星術が生まれた約3千年前の太陽の位置をもとに古代バビロニア人が決めたものだが、それから現在までの間に、月の引力がじりじりと影響を及ぼして太陽と地球の軸の関係がずれたため、星座の位置もおよそ1ヵ月程度のずれが生じた。そこで、1年を区切りのいい12で割りたいバビロニア人の都合でこれまで割愛されてきた13番目の星座、「へびつかい座」を付け足す必要が出て来たということだ。

13星座による新星座表は以下の通りになるらしい。
山羊座 1/20～2/16
水瓶座 2/16～3/11
魚座 3/11～4/18
牡羊座 4/18～5/13
牡牛座 5/13～6/21
双子座 6/21～7/20
蟹座 7/20～8/10
獅子座 8/10～9/16
乙女座 9/16～10/30
天秤座 10/30～11/23
蠍座 11/23～11/29
へびつかい座 11/29～12/17
射手座 12/17～1/20

この13星座表説、米各主要メディアが大々的に取り上げたため、「いままで信じて来た私の星座の運勢は何だったの？」とアイデンティティ・クライシスの状態に陥る人が続出。そりゃあ「これまで繊細で完全主義な乙女座だったあなたは、実は情熱的でプライドが高い獅子座だったのです！」などと言われれば、そんな簡単に性格を変えられてたまるものか、と思うのも無理はない。しかし、慌てるなかれ。専門家たちは「この地軸のずれは以前から予測されていたこと。占星術師たちもそれを織り込み済みで12星座占いを作っているため、13星座占いを信じる必要はナシ。」と反論している。

確かにへびつかい座追加の話は2007年にも発表されて、話題になったものの、立ち消えていた。騒ぎの発端を作ったカンクル氏は、「これからは皆13星座占いを信じるべき？」という米ワシントンポスト紙の問いかけに対して、「科学の質問についてはお答えできますが、太陽と地球の関係が変わったからといって、人々の性格までが変わるかどうかについては、お答えできません。」と言葉を濁している。どちらを信じるかはあなたの自由だが、12星座で入れていたタトゥーを慌ててレーザー除去で消すアメリカ人が続出しているとか、いないとか。このニュースが与えた衝撃は、大きかったようだ。
（TechinsightJapan編集部 ブローン菜美）