2010年10月31日、羽田空港と台北市街にある松山空港とを結ぶ羽田~台北線が31年ぶりに復活した。羽田~台北(松山)線は日本航空、全日本空輸、中華航空、エバー航空の4社が2便ずつ(往復)合計8便(往復)を運航する。初日となった31日には、約3000人が搭乗、そのうち12人の日本人観光客は台湾で昼食、ショッピング、マッサージなどを堪能した後日本へ帰国、台湾が日帰り可能な旅先になったことを実証した。
羽田~松山が開通したことで、これまで市街地~空港までにかかっていた時間が大幅に短縮される。また、松山空港には台北市内を走るMRT(地下鉄)の駅もあり、アクセスも良好だ。
観光局と中華航空は、羽田~松山間の開通にあたり12人の日本人観光客を日帰りツアーに招待。午前10時に台北に到着した一行は、故宮博物館を見学した後、鼎泰豊(ディンタイフォン)で昼食、ショッピングや足裏マッサージを堪能し、午後6時15分の便で帰国した。
交通部によれば、台日双方の旅行客数は年間230万人。羽田~松山線が毎週56便運航することで、観光市場の規模拡大が期待される。来年には台日双方の旅行客数が300万人にのぼるとみられ、観光における収益も100億元増が見込まれるという。
距離的にも文化的にも身近な台湾は、日本人にとって訪れやすい外国のひとつであろう。しかしこれまでは、いくら身近とはいえ、往復の時間を合わせると、移動に一日を費やさなければならなかった。台北市街へ直接到着できるこの度の羽田~松山間の開通は、旅を満喫したい旅行客だけでなく、一分一秒も惜しいビジネスマンにとっても朗報と言えよう。
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)