アフリカ発!Breaking News

writer : flynn

【アフリカ発!Breaking News】物価の急騰で大暴動発生。空港への道も封鎖。死者7名、負傷者288名。(モザンビーク)

9月に入ってから食料、水道、電気などが急騰したモザンビーク。首都のマプト(Maputo)では暴動が発生、空港への道は封鎖され、店は破壊された。対応した警察の銃で7名が死亡、288名が負傷している。

仕事で訪れた南アフリカ人や在住している南アフリカ人は急いで帰国しようとしたが、暴動初日は空港へ行く全ての道路が燃やされたタイヤや材木、パイプなどで封鎖されていたので留まらなければならなかった。目撃者によると(警察がすでに撤去したが)150メートルごとにバリケードが作られていたそうだ。

あるビジネスマンは暴動が起こった次の日に空港へ行き満席の飛行機に乗ることができたが、空港からも黒煙が上がっているのが見え、また銃声も聞こえたそうだ。在住している南アフリカ人は様々なルートで首都近郊にある自宅へ帰ろうとしたが、いたるところで道が封鎖されており、また周りからブロックや石を投げつけられて仕事場に戻り待機したそうだ。

通りは料金値上げに憤った市民が行進しながら食料品店などを次々と破壊している。できる限りの食料を確保しようと長蛇の列ができているところもある。

今回の暴動を引き起こした原因は料金値上げ。まず水道や電気などの料金が首都近郊で13.4%上がった。さらに食料の値段も急増、パンは今までより17%も高くなった。モザンビークは輸入に依存する貧しい国で、一人当たりの収入は年間わずか794US$(日本円約6万7千円)しかない。

この暴動に対し、モザンビーク政府は「料金値上げは変更しない」と強気の発言をしている。暴動はやや鎮静化しているが、メールなどで暴動を再び起こそうという呼びかけを行っている人々もおり、事態は一触即発といったところだ。

ちなみに料金の値上げによる暴動は2008年の公共交通機関の値上げ以来2度目となる。

政府は国民が貧しいことに気づくべきである。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)