ドッグカフェ、ドッグサロン、ドッグラン。犬を家族同然に、あるいはそれ以上に愛する愛犬家たちの姿を、今ではそこら中で見ることができる。しかし、そんな愛犬家にとって信じがたい事件が起きた。
台北県で一頭のゴールデンレトリバーが盗まれ、食べられるという事件が起きた。飼い主は、監視カメラで愛犬が盗まれたことに気付き通報。警察の捜査により、盗まれた愛犬はその日のうちに食べられていたことが分かった。
どこへ行くにも一緒だったという飼い主。事件当日、家の近くの廟へ掃除に訪れた際にも愛犬「Q妹」を一緒に連れて行ったという。しかし、Q妹を廟の外にある柱に繋いでおいたところ、盗まれてしまった。飼い主は、付近の監視カメラをチェックし、犯人が近隣の工場に勤める3人のベトナム人であることを突き止めた。
警察の調べでは、男たちはベトナムからの出稼ぎ労働者で、台湾に来て半年足らずだという。男たちは2台の自転車で通りがかり、Q妹を見つけるとそのまま乗せて行った。地元の子どもたちの人気者だったQ妹。監視カメラには、この男たちにも遊んでもらえると思ったのか、しっぽを振って廟を離れていく様子が記録されていた。
3人のうち2人は行方をくらましており、工場に残っていた1人は犯行を否認している。その後、逃走中の1人から姉を通して飼い主に、Q妹が連れ去られた後すぐに殺され、食べられていたことが伝えられた。しかし、Q妹の亡きがらがどこにあるかは知らされず、飼い主は家族同然の愛犬を殺された怒りと、葬ることのできない悲しみで何日も眠れない日々が続いている。
犬を食用とする地域はある。犬を食べることは食文化の違いもあり、一概に批判はできない。しかし、飼い犬を盗んで食べたとなれば話は別。警察は窃盗の容疑で近く3人を送検する予定だという。
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)