南アフリカ歳入庁は月曜日、2隻の貨物船が密漁したアワビを積んでいるとして南アフリカへ強制的に戻ってくるよう命令したことを発表した。この貨物船は以前から密漁したアワビを運送しており、その額およそ400万ランド（日本円約4700万円）とも言われている。

この2隻の貨物船はどちらも香港へ向かっていた船で、そのうちの1隻はおよそ1週間かけて移動し、南アフリカから拘留命令が出たときは、すでに香港に到着まであと1日というところだった。歳入庁によると「違法の品を運んでいる疑いのある貨物船を南アフリカに戻らせるという法を執行したのは、南アフリカの歴史の中で2度目」だそうだ。この2隻は南アフリカの海岸線で乱獲したアワビを香港へ密輸する予定だった。

1隻は土曜日にケープタウン港に到着しており現在調査中、およそ1.6トンにもおよぶアワビは国保管用倉庫に押収されている。もう1隻も来週中には戻ってくる予定だ。調査によると3隻目の密漁アワビを積んだ貨物船も出航予定だったようだが、歳入庁の拘留命令によりキャンセルとなっている。逮捕者はまだ出ていない。

南アフリカ産アワビが市場に出なくなると、香港のアワビが今後高くなるかもしれない。
（TechinsightJapan編集部　近藤仁美）