アフリカ発!Breaking News

writer : flynn

【アフリカ発!Breaking News】「衛生的に完璧」なホテルで起こった原因不明の食中毒。(南ア)

ケープタウンのある高校が高級シティホテルでダンスパーティーを行った。しかしパーティーの直後から数日にわたって、生徒や先生が次々と体調を崩していった。症状は食中毒。警察や衛生管理局が調査をしているが、いまだ原因は不明だ。

事件が起こったのは2週間前、ケープ・サン・ホテルというケープタウンの中心地にある高級ホテルでヴィスタ高校の生徒や先生がダンスパーティーを楽しんでいた。これは「卒業パーティー」のようなもので、きらびやかなドレスを身にまとった生徒たちが思い出作りに精を出していた。

参加者は1人300ランド(日本円約4200円)という高校生にとっては大金ともいえる額をはたいて、肉や魚、野菜にデザートをビュッフェ形式で食するもの。しかし、パーティの直後から数日間、不調を訴える者が増加した。症状は悪寒、熱、背中の痛み、嘔吐、腹痛、下痢だ。

市の保健省が、高校とホテルを訪れて調査した結果、食中毒の可能性が高いということになった。詳細を知るために、生徒や教師には何を食べたか、ホテルスタッフに対しては食事の材料などについて聞き取りを行っている。

しかし、調査当初の報告書によると、ホテルの衛生管理は非常に良好だという。製造工程における衛生管理等も標準、またホテル独自の研究室があり定期的に調理場の検査を行い、フードサンプルの解析を行う徹底ぶり。もちろん温度調整も完璧で、一日の温度は適宜記録されている。ホテル側ではフードサンプルは『何か問題を生じる可能性が高い』といわれている72時間研究室で保管されているが、今回の場合は大きいパーティーなので111時間保管していたそうだ。残念ながら食中毒だとわかった時点ではすでに廃棄されていた。

食中毒にかかった生徒や教師はすでに快復し、通常の授業を行っている。しかし、中には損害賠償を請求している者もおり、学校側では弁護士を通じてやり取りを行っている。

まだ原因は解明されていないものの、大金を払ってこんな思いをするのなら・・・。慰謝料を請求したくなる気持ちはやはり否定できない。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)