南アフリカのハウテン州にある老人ホームで、8月1日午後9時頃に火災が発生。80名が無事生存、22名の死亡が確認されている。逃げ惑う人々のほとんどが高齢者、火に巻かれた際に心臓発作が起こったようだ。
火災は日曜日の午後9時に発生し、月曜日の朝にはほとんど鎮火した。老人ホームは全焼とまでは行かないまでも、室内はほとんど焼けてしまった。
死亡した22名のうち18名は火災現場で焼死体となって発見されている。遺体は身元を確認できないほど焼けてしまったものもあった。死者のほとんどは火災に巻き込まれた際の心臓発作だという。
月曜日には84名が煙を吸い込んでいたものの無事避難し、内1名は体の40%を火傷し重体、2名も危険な状態、残りの人も火傷などの治療を受けた。しかし火曜日になって4名がさらに死亡、この火事の犠牲者は22名が確認されている。
家族や友人たちは火災現場へ駆けつけ、身内や友人の安否に一喜一憂していた。ある女性は「前日叔父を訪問したが、その時は元気だったのに」と涙を流していた。また、老人ホームで働いている女性は、月曜日の9時半に出勤予定だったがこの火災で今後どうしていいのかわからないと不安を隠せないようだった。
警察はすでに現場検証を行っているが、出火原因は依然として解明されていない。一方、地域の協力は迅速かつ的確。生存者のうち何名かは教会で引き受けられ、数名は違う老人ホームへすぐに移動することができたようだ。人々は食料や衣類を教会へ提供、大手スーパーからも物資が届いているそうだ。現在大人用のオムツや歯ブラシ、石鹸などが必要とのこと。
まもなく冬が終わるので、寒さに震えることはないだろう。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)