先週、甘粛省甘南チベット自治州舟曲県で1200人以上が死亡する土砂崩れが起きたばかりの中国。13日には、すぐ隣の四川省汶川県で豪雨による土石流が発生、49.8万人が被災した。

中国メディアの報道によれば、四川省の各地では先週木曜から大雨が続いていたようだ。一昨年の四川大地震の震源地となった汶川県では、続く大雨で土石流が発生、少なくとも6万立方メートルの土砂が崩れ落ちたとみられる。

四川省の報告によれば、洪水、土石流の被災地は四川省徳陽、綿陽、攀枝花市など8都市で、少なくとも33人が死亡、60人が行方不明になっている。現在、1200人あまりの軍や医療人員を出動し救出活動を行っている。

また、舟曲県では被災から1週間となる15日午前、追悼式典が行われ黙祷が捧げられた。中国政府は四川大地震、青海地震に続いて3度目となる全国的な追悼活動のため、天安門広場や在外公館で半旗を掲げ、上海万博でもコンサートを中止するなど、公共娯楽活動を停止している。

今世紀最大の災害被害に見舞われている中国。今年の災害による死者数、行方不明者数は既に、2001年以降の通年の数を超えているという。
（TechinsightJapan編集部 片倉愛）