東ケープ州の警察部隊が、ワールドカップの警護でポート・エリザベスに派遣された。しかし、警察官たちは宿泊施設や食事の手配が”最悪”だと公式発表した。
発表によると、警察官らは先週水曜日にポート・エリザベスに到着したが、予定していた宿泊施設が予約されていなかったそうだ。政府が大急ぎでこの失態を挽回しようとしていたが、結局パトカーで夜を明かした警察官もいたという。また、一日R130の食事手当ても支払われていない。
ある警察官は「2004年の時点でこの派遣は決定していたのに、なぜこのような状況になるのかわからない。すでに到着してから2日経っているが宿泊先は決まっておらず、疲労と空腹に襲われている。」と怒りを露わにしている。また警察官の中には食事手当てをもらえないので、2日間食事なしで仕事をしている者もいる。『夫が寝る場所がなくて車で寝た』と電話してきた警察官の妻もいたそうだ。
さらに警察官の苦悩は続く。宿泊先が大学の寮という警察官もいたが、彼らもまた車で眠ることを選んだ。なぜならば「部屋が汚すぎるから」、そして「あてがわれた部屋にすでに宿泊者がいたから」だそうだ。
一方、わざわざポート・エリザベスまで派遣されておきながら、家へ戻らされた警察官も多くいたそうだ。今回の手配は州オフィスが前もってやっておくべきことだった。州オフィス委員会は労働組合職員とこの件に関して会議を開き話し合ったが、結局、全ての欠点が浮き彫りとなっただけだった。南アフリカ警察は「警察官たちの食事手当ては電子支払い機で支払われる予定だが、まだ立ち上げられていない。けれどもすぐに稼動するので支払いは大丈夫。」と言ってはいるが、現在に至ってもいまだ支払いは行われていない。
ワールドカップの警備に朝から駆り出され、挙句支払いもなく宿もないという状況はなんともかわいそうだ。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)