2004年から数年間にわたり、当時13歳だった自分の娘に知り合いのトラックドライバーとの性行為を強要し、その代償としてガソリンをもらっていたという母親が逮捕された。
この母親は、娘を繰り返し失望させ、自分自身を許せないと言っているが、ガソリンと娘を交換したことについては否認している。
The Downing Centre裁判所で金曜日に行われた公判によると、母親は娘をシドニーからニューキャッスルへ向かう高速道路F3に連れて行き、彼女よりひとまわり以上年上のトラックドライバーと性行為を強要した。
起訴人によると、母親とこのトラックドライバーとは肉体関係にあり、娘を送り込んだ後、その代償として彼のトラックからガソリンを抜き取りもらっていたと言う。
母親の弁護士Dennis Stewartは、彼女はガソリンをもらったかもしれないが、それが娘と交換だったという証拠はないと言った。
裁判で伝えられたところによると、少女が母親によって性行為を強要された3回目には、7時間以上にわたって男とそのまま放置されたという。
昨年11月、少女の母親とトラックドライバーの男は、60件以上の性的暴力、強制わいせつ罪などの容疑も含めて逮捕された。
審問の際、母親は裁判官Greg Woodsに、深く反省していると伝えた。
「私は母親として失格です。私は彼女を守れませんでした。」
彼女はすすり泣き、傍聴席に座っている現在19歳になった娘をじっと見つめ微笑んだ。
「私は、ただ彼女に罪はないと言いたいのです。全て彼女を守れなかった私の責任です。彼女がこれからどんな人生を送ることになるのかが心配です。私は、彼女を守ることの出来なかった自分を決して許すことができないでしょう。」
この母親は、 ice, amphetamines、マリファナなどのドラッグの乱用が彼女を「機能障害に」したと言った。「私がしたこと、言ったこと、すべての中に真実はありませんでした。私には、それが問題だとわからなかったのです。」
しかしながら、彼女の娘は、母親をすでに許し、全てはトラックドライバーのせいだとして、母親が罰せられることは望まないと言っている。
「彼女は、母親の彼女に対する狡さが本当に理解出来ていません。」と検察官Gina O’Rourkeは言い、刑を緩和するべきでないと付け加えた。
「彼女は、母親が自分を受け入れ、無条件で愛して欲しいと望んでいるのです。」
裁判では、母親を刑務所に送ることが果たして娘にとって最善の解決策になるかどうか疑問視する声も出ている。「彼女はまだ若い少女です。母親がこの件で刑務所にいることになって、それが今後彼女の人生にどういうインパクトを与えることになるのか?」
検察官Gina O’Rourkeは、この母親とトラックドライバーが共同で犯罪を犯していることから、二人とも同様の罪に問われることになるはずだと言った。
「トラックドライバーは犯罪において「物理的な犯人」だったかもしれないが、少女の母親も積極的に関係していた。」
また、トラックドライバーは有罪だとされているにもかかわらず、犯罪に関わったことを一切否認し、全く反省している様子もないと、Gina O’Rourkeは言った。
審問は5月28日に引き続き行われる。
何ともやるせない、悲しい事件だ。
(TechinsightJapan編集部 Akiko Towner)