「大人同士の関係に周りがつべこべ言う必要はない。」というのは与党ANCのスポークスマン。これは、一夫多妻制のズールー族出身で南アフリカ大統領ジェイコブ・ズマの、愛人との間の子供が生まれている事に関してANCが初めて出したコメントだ。これに関して様々な波紋が起きている。
「大統領が行ったことはなんの間違いもない。大統領個人の問題に関して政党がとやかく言う筋合いはない。」南アフリカの大統領ジェイコブ・ズマが、ワールドカップ南アフリカ組織委員会長の娘との間に子供ができたという記事に対してANCが発表したもの。ちなみに赤ちゃんは昨年の10月8日生まれ、今年の1月、違う女性と5度目の結婚を行う3ヶ月前のことだった。ズマ氏にとって20番目の子供に当たる。ANCとしては、プライベートと社会における責任は分けて考えるべきだし、大統領のことに関しても同じだと述べている。HIVやエイズ撲滅をポリシーとするANC党首として、ズマの行動には矛盾が見られる。しかし、ANC側ではあくまでも「ズマ個人の問題」と処理。
ズマは南アフリカ共和国で最大の民族集団であるズールー族出身。ズールーは重婚を認めており、ズマ自身少なくとも3人の妻がいる(5人と結婚しているが、1人は自殺、1人は離婚している)。風習的に見ると、一番目の妻が認めていればズマの行動は何の問題もないそうだ。
一方で、ズマの行いは「尊敬に値する行為ではない」「ジゴロではなく大統領としてよき振る舞いをするべき」など辛らつな意見も同じ党内からでている。
日本人から見ると決してハンサムとは言いがたいその容貌に、どのような魅力があるのだろうか?ただ、一国の大統領としてHIVやエイズ撲滅を掲げているのならば、その社会的責任はきちんと取るべきだろう。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)