アジア発!Breaking News

writer : katakura

【アジア発!Breaking News】正月に里帰りしない娘に腹を立て、母親自殺を図る。

台湾の新竹県に住む71歳の女性が、正月に里帰りしない娘に腹を立て、河へ飛び降り自殺を図った。目撃情報を受けた警察がすぐに捜索を開始したが、未だ行方は分かっていない。

台湾では、旧暦で正月を祝うのが習わしである。大晦日の夜には家族揃って食卓を囲み、年を越す。そのため、西暦の大晦日にはカウントダウンイベントなどで賑わう街も、旧暦の大晦日には静まり返る。
また新年の2日は回娘家と呼ばれ、嫁いだ娘が実家へ里帰りする日とされていて、現代にも大切な習慣として受け継がれている。

今年の回娘家に当たった2月16日。隣近所の娘たちが次々と帰省する中、自分の娘だけが帰らない。考えれば考えるほど腹が立った老婦人は、息子に“娘の家へ様子を見に行きたいので連れて行ってほしい”と頼んだが断られたため家出、その後行方が分からなくなっている。
警察の話では、新埔大橋付近の交差点に設置されている監視カメラに婦人らしき人物が映っており、新埔大橋から飛び降りる人影も目撃されていることから、老婦人が飛び降り自殺を図った可能性が高いとみて、捜索を続けている。

老婦人は昨年に夫を亡くしており、大事にしていたペットも最近死んでしまったようだ。情緒不安定な状態が続いていたという。

寂しいという感情は極々日常的な感情である。「解ってもらえない」「助けてもらえない」「愛してもらえない」。ヒトは様々な時に寂しさを感じる。そして、寂しさは時として怒りに変わることがある。
今回の事件も、「私がこんなに寂しいのはあなたのせいだ」という怒りが引き起こした。
橋の淵に立った婦人の心情を思うと切なくてならない。
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)