アフリカ発!Breaking News

writer : flynn

【アフリカ発!Breaking News】南アフリカの安全を守る「幽霊部隊」とは?(南ア)

南アフリカのケープタウンに現れた「幽霊部隊(Ghost Squad)」。彼らのおかげでケープタウンの交通安全が改善されつつある。

7月から結成された「幽霊部隊」。一見架空の犯罪捜査部隊のように聞こえるか、存在感のない部隊のように思われがち。「幽霊部隊(Ghost Squad)」とは、いわゆる覆面パトカーで取り締まる交通警察部隊のようなもので、ケープタウンで採用され始めた。

結成3ヶ月にして5,000人以上もの危険運転手を謙虚するという活躍ぶり。この「幽霊部隊」は12名の交通捜査官と1人の調査官から構成されており、覆面パトカーで不定期に巡回し、交通違反の取締りを行っている。

取り締まり理由は、荷物または人の積みすぎ、交通違反、欠陥車での運転、運転中の携帯通話などがあるが、この3ヶ月でもっとも検挙されたのは「無免許運転」。7月から8月にかけて、「幽霊部隊」が取り締まった無免許運転手は400人。

無免許運転手は南アフリカではかなり多い。まず免許を取るために行く学校の費用が払えなかったり、試験になかなか受からず、費用がなく断念する人もいる。無免許運転手は見よう見まねで運転を学ぶので交通ルールを知らず、予想外の運転をしてくる場合もある。7月から9月にかけて、ケープタウンで計34,000件もの交通違反が検挙されたが、そのうち23,934件が無免許運転だった。

検挙率の高さが評価を受けている一方、人員不足が問題となっている。通常パトロールで219名もの交通巡査を配置しているのに、「幽霊部隊」にはたったの12名。しかも3シフト制なので幽霊部隊は過労気味だという。

今までこういった覆面パトカーが存在していなかった方が、日本人にとっては驚きだろう。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)