生き別れとなった日本人の父親を2年間にもわたって自力で探し続けていたことがメディアにて取り上げられ、一躍有名になったケイゴ君(9)。そのケイゴ君の父親が今月2日に来タイし、2人はタイ・スワナプーム空港にて感動の対面を果たした。
日本人の父親とタイ人の母親をもつケイゴ君(9)は、生前の母親の「あなたのお父さんとともに以前愛を誓い合ったタールワン寺に行けば、いつかきっとお父さんに会える」という言葉を信じて、父親の消息を探し続けた。2年もの間、ピヂット県のタールワン寺院に訪れる日本人観光客に対し、音信不通になった日本人の父親の写真を見せては消息を尋ね回っていたのである。
そうしたケイゴ君の努力の様子は、メディアで大きく取り上げられることとなり、一種の”ケイゴ君フィーバー”が巻き起こった。そこで、タイと日本の両政府もケイゴ君の父親探しに協力。今年の5月には無事日本人の父親が発見され、同月22日には、ケイゴ君と父親の電話での会話が実現したのだ。
そして、電話での会話から4ヶ月余りたった10月2日、ついに日本人の父親はタイに訪れることができ、ケイゴ君は、念願だった父親との対面を果たしたのである。
スワナプーム空港で対面を果たした2人は、涙を流し抱き合ったという。そして、その様子を見ていた人々は、親子に対して大きな拍手を送り、みなで対面を喜び合ったのだ。
タイ滞在中、ケイゴ君の父親は、ケイゴ君とともにピシットに訪れる予定だという。
今回、ケイゴ君は無事に父親との対面を果たせたため、“ケイゴ君フィーバー”はこれから徐々におさまっていくと思われる。ただ、“ケイゴ君フィーバー”が照らし出したこと、つまり、タイ各地のケイゴ君と同じ境遇を持つ多くの人々が「私の父親(日本人や西洋人)も探して欲しい」という声を政府機関やマスコミに寄せたという事実があったことを見落としてはならないであろう。
(TechinsightJapan編集部 若曽根了太)