アジア発!Breaking News

writer : techinsight

【アジア発!Breaking News】霊が自殺を促す留置場。僧侶がお清め(タイ)

タイ・バンコクのある留置場にて、幽霊がたびたび目撃されている。霊を目撃した被疑者たちはそろって、霊は赤い服を着た男であったことを主張し、恐れおののいている。そのため、今月初め、僧侶によってお清めの儀礼が実施された。

この留置場のとある一部屋では、赤い服を着た男の幽霊の目撃談が後を絶たない。

たとえば、先月26日、ある被疑者が問題の部屋に拘留された際、赤い服を着た男と遭遇した。

被疑者によると、眠りにつき始めた時にふと、人の気配を感じた。そこで、目を開けてみると足元に赤い服を着た40歳くらいの男が座っていたという。

赤い服を着た男は、なぜかシャワーと歯磨きを被疑者に促した。被疑者は、男の言うことに従ってそれらを済ませた。そのとき被疑者は、この赤い服を着た男が幽霊であるという認識がなかったという。

そして次に赤い服を着た男は被疑者に対して、裁きが決定して罪を受けないように、自分の服を裂いて首をくくるように強く要求した。それを受けて、被疑者は急に恐ろしくなり、大声で警察官を呼んで事情を話した。

それを聞いた警察官は別段驚く様子もなく、この部屋に拘留された者たちからの目撃談が後を絶たない状況を被疑者に説明した。警察官の説明を受けて被疑者は、部屋の移動を強く希望したことはいうまでもない。

警察によると、2年前、少女暴行の疑いで警察に逮捕された40歳の男が、問題の部屋にて首をくくって自殺した。その際、男は赤い服を着用していたのだという。しかし警察は、被疑者たちが霊らしきものを目撃するのはおそらく、留置場に入ったことによるショックや精神的不安によるものであり、なんの根拠もないだろうと述べている。

とはいえ、問題の部屋に拘留される被疑者たちによる霊の目撃談が後を絶たないこと、およびすべての目撃談が、赤い服を着た男だったという共通性を持っていることから、留置場では騒ぎが大きくなってしまった。そこで、今回、警察は僧侶を呼んで、お清めの儀礼をしてもらったのである。

タイ人は、仏教を信奉し、僧侶を殊更に敬う。よって、僧侶によるお清めの儀礼は、留置場の人々に安らぎを与えることができるといえよう。今後、霊の目撃談がなくなることが望まれている。
(TechinsightJapan編集部 若曽根了太)