宝くじで5,000万バーツ(日本円:約1億4千万円)を得たある男性が、家族とともに行方をくらました。当選を知った親戚や友人、近所の人々からの度重なる借金の申し出に対して嫌気がさし、一家でどこかの地へ行ったものと思わる。
この男性(39)はこれまで、タイ東北部のブリーラム県のとある市場にて働き生計を立てていた。そんな男性の大きな楽しみは、毎月2回当選が発表されるタイの宝くじであった。
ある日、いつものように市場で働いていると、宝くじ売りの女性が市場を歩いていた。彼女が売っていたのは、売れ残りの最後の1セットで、その番号は、015865。男性の乗っている車のナンバープレート番号は015で、上3桁が同じだったので、男性はその1セットを購入した。
そして、当選発表日の9月1日。
その男性は市場で購入したその宝くじが、1等の2,000万バーツ(日本円:5,600万円)に当選したことを知る。驚きと喜びで大興奮の男性とその一家。
そしてさっそく、当選くじを換金すべくバンコクへ行くことにしたのだが、なにせそれだけの大金である。個人的に持って歩くのに不安を覚えたため、警察官の友人に当選したことを告げて、護衛としてバンコクまで同行してもらうことにした。そのため、このときには、多くの人の間で彼の一等当選のニュースが広まっていったのである。
さて、バンコクにおいて、またも喜びの知らせを男性は知る。それは、当選くじを換金したところ、2,000万バーツと思っていたら当選額が、実はその倍以上の5,000万バーツだったのである。男性はくじをセットで購入していたため、価格が跳ね上がったのである。
男性とその家族は、5,000万バーツを持って、警察官の護衛のもと、地元に帰郷した。しかし、そこから男性一家に対して、度重なる借金の申し出がくるようになった。近所の人や親戚、友人など多くの者たちが、金を貸してくれと訪ねてきたのである。
こうした状況により、男性一家は現在行方をくらましている。家は閉切り、車はなく、携帯電話もつながらない状況だという。
こうしたニュースをみると、やはり宝くじで大金を当てた場合には誰にも言わないのが一番である。とはいえ、実際に1億4千万円もの大金が当たった際には、誰かしらに言いたくなるのが人情か。
(TechinsightJapan編集部 若曽根了太)