１０月３日ラスベガスのベネチアン カジノ（Venetian Casio)で世界が注目するオークションが開催される。オークションの目玉となるのは“サムソン”と名付けられたティラノサウルスの化石だ。その他にも約８mのサメや体高約３.５mのマンモスなど５０以上の化石がオークションにかけられる。

サムソンは２２年前にサウスダコタ州で発見され、研究の結果６６００万年前の化石であることが判明した。全骨格の約半分にあたる１７０の骨が収集され、科学者によって組み立てられると、体高４.５m、体長１２mの巨大なサムソンが姿を表した。

オークションのディレクターを務めるトム リングレンは「過去１１０年間で４６のティラノサウルスの化石が発掘されているが、このサムソンが最も洗練された頭蓋骨をしている。」と話している。今まで発掘されたティラノサウルスのほとんどの頭蓋骨はいくつか断片で発見され、後に組み立てらた。しかしサムソンの場合は完全な状態で発掘されており、他の恐竜に噛まれた痕や感染によって浸食した骨などがはっきり見えるという。

過去に“スー”という名のティラノサウルスの化石がオークションにかけられ、シカゴのフィールド博物館が８００万ドルで購入している。現在２０以上の団体がサムソンの購入に興味をしてしており、リングレンの予想では１０００万ドル以上で競り落とされる可能性もありえるという。

オークションで出品される化石は９月第１週の週末と、オークションの２週間前から一般公開される。
（TechinsightJapan編集部　村居唯衣）