アフリカ発!Breaking News

writer : flynn

【アフリカ発!Breaking News】原因は1本のロウソク。ギャングが仕切る無法地帯で火災。(南ア)

ヨハネスブルグの中心部には、廃墟と化したアパートが多く並んでいる。一見誰も住んでいないようなひっそりとした通りだったのが、一瞬のうちに100人以上ものホームレスを生み出した。原因は一本のろうそくだった。

ヨハネスブルグの中心部に乱立している無人の廃墟にはホームレスたちが住み着いており、売春やドラッグ売買などが横行、ほぼ無法地帯となっている。ガスや水道はもちろん利用できないので、夜は真っ暗、それがまた治安の悪化を増幅している。

そんな廃墟の一つで火災が発生した。原因は明かりとして使用していたロウソクが倒れたため。火はあっという間に燃え広がり、アパートの1階と2階が全焼、隣のアパートの一部を焼いて鎮火した。この火災によって2人が死亡、100人以上がホームレスとなってしまった。

もともとホームレスなのだが、違法に住み着いていた家を失くした人々は着の身着のまま逃げ出したため、一文無し。ひどい人は衣服も付けず逃げ出したため、冬のヨハネスブルグを裸で過ごすことになる。ボランティアが衣服や食糧の提供をしてくれているが、予想以上に多くのホームレスが住み着いていたため、対応に追われている状況だ。被害者の一人は「住みやすく居心地のいい家だったのに、これからどうしていいのかわからない・・・」と、自分の家ではなかったのだが途方にくれている。

この辺りの廃墟はホームレスが自分たちの家のように暮らしている。それを統率しているのがそのエリアに根付くギャング。毎日のように暴力事件が起こるものの、対処するのは警察ではなくギャングというのが現実。警察が時々一斉捜査で廃墟からホームレスを追い出すものの、すぐに廃墟は満室になるそうだ。

南アフリカの経済拠点ヨハネスブルグの中心地に存在するこれら無法地帯。南アフリカの社会が抱える問題の根は深い。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)