妊娠中の体重の増減は出産に影響すると言われ、妊婦には毎日の体重管理が必須でもある。体重が増えすぎると妊娠中毒症や産道に脂肪がつくなどの危険性が高くなる。The International Journal of Obesityが発表した研究結果では、体重の増加は母親の健康だけではなく、娘が肥満になる可能性をも左右することがわかった。
平均身長(約164cm)で妊娠前に体重が150lb(68kg)の女性は生まれた女児が18歳の年齢に達した時に肥満になる可能性が、体重が125lb(56kg)の女性と比べて倍以上であることがわかった。妊娠前の体重、肥満度も未来の娘に影響するということになる。
また妊娠中の体重の増減も子宮内の子供に影響する。体重が40lb(18kg)以上増加した妊婦から生まれた女児は、15〜19lb(6.8〜 8.6kg)の体重増加をした妊婦の女児よりも2倍以上の確率で肥満になる可能性がある。体重の増加が10lb(4.5kg)未満だった場合、女児が肥満になる確率は平均よりもやや高く、女児が18歳頃に肥満に達する確率が1.5%、それ以降の年齢で1.3%という結果が出た。
今回の研究では2万4千人以上の母子が対象になっている。研究代表でありNorth Carolina Chapel Hill大学医学部博士のアリソン ストゥービーは「家族計画が始まる前に我々が女性は健康的な体重に達するようサポーチできれば、二世代の家族に大きな影響を与えることになりえる。女性は妊娠前の体重管理を考え、妊娠後に適度な体重増加をしていくべきです。」と話している。
(TechinsightJapan編集部 村居唯衣)