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writer : techinsight

【アジア発!Breaking News】「金を返せ」。5年間、霊の説教に怯え続けた泥棒(タイ)

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今月15日、ある男(33)がタイ中部シーラチャーのとある金販売店へ訪れ、5年前に自身が犯した罪を詫び、店主に許しを請うた。

それは、2004年12月7日のことである。

この男は金販売店に現れ、金のブレスレッドを見せて欲しいと要求する。そこで、店員は男の要求したブレスレッドを取り、男に渡した。男はしばらくそのブレスレットを眺めていたが、突然、隙を見つけて持ち逃げした。盗みを働いたのだ。

驚いた店員は、男を追いかけたものの、捕まえることができなかったという。

男は盗みに成功し、そのブレスレッドを売って金を得ることができた。しかし、そこから男の苦悩の日々が始まる。

というのは、この日を境に毎晩、金を返すように諭す霊に怯えることになったのである。夢の中に必ずその霊は現れ、金を返しなさいと諭すのだ。

そんな霊に怯える日々が5年間続いたという。

そして、ついに男はその恐怖に耐え切れなくなり、今回、新しい金のブレスレッドを購入して、金販売店にお詫びに訪れたのだ。

それに対し、金販売店の経営者は男の詫びを受け入れ、なるべく罪に問わない方向で話を進めて欲しいと警察に対して要求している。

この男がどういった罪に問われるかは、現段階では確定していないが、詫びをいれたことにより霊の存在に怯えることはなくなるのではなかろうか。詫びを入れている写真を見ても、男の表情が心なしか晴れ晴れとした感じに見えるのは気のせいではないだろう。ラスコーリニコフ(『罪と罰』)ではないが、やはり罪の意識はというのは想像を絶する苦悩と葛藤の日々を生み出すものなのだろう。
(TechinsightJapan編集部 若曽根了太)