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7月4日土曜日、アイリッシュの人権グループ「ゴール(Goal)」で働いているウガンダ人女性とアイリッシュ人女性の2人がダルフールで誘拐された。今回で3度目となる援助グループの誘拐事件、スーダン政府によるものなのか、はたまた違う武装勢力によるものか。
武装した男性たちが金曜の夜にダルフール北部にある「ゴール」の拠点に侵入、2人を連れて行ったという。武装男性たちが乗っていた車は盗難車で、警察では行方を追っている。現在、誘拐犯からのメッセージはなく、2人の人質の状況もわかっていない。
こういった人権グループで働く外国人スタッフの誘拐は、今年3月以降同じエリアで3度も起こっている。今までの誘拐事件に関して、人質は無傷で解放されている。国際刑事裁判所(ICC)がスーダンのバシール大統領をダルフール紛争での戦犯容疑者として逮捕状を発行したことが原因だろうとの見方がある。スーダン政府は、援助団体で働く外国人をアメリカ政府のスパイ扱いし、すでに13人も国外追放している。「ゴール」の職員は「こういう状況が打開されない限り、通常業務を行なうことは不可能だ」と述べている。
国連や援助団体はダルフールに世界最大の人権保護活動を行なっており、6年以上にわたるスーダン政府に対抗する非アラブ系の反乱(ダルフール紛争)で470万人もの人々を救っている。犠牲者も首都ハルツームによると1000人(国連によると30万人)に上るといわれている。
今回の誘拐に関して政府は、政府軍は全く関与しておらず、現在誘拐犯の特定や要求を調査していると主張している。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)