ナイジェリア南部の武装勢力「ニジェール・デルタ解放運動（Movement for the Emancipation of the Niger Delta ，MEND）」が新たな攻撃を開始した。アメリカの会社「シェブロン」の石油供給所を攻撃、さらにFIFAに対して、U17ワールドカップの開催国をナイジェリアにするよう警告しているという。

月曜日の攻撃は一連のMENDの攻撃では最新のものだ。ナイジェリア・デルタにあるアメリカによって稼動していたシェブロンの設備を襲撃破壊、政府の厳重な取り締まりが何の効果もなかったことを象徴した。

さらにMENDはFIFAに対して、現在の不安定な情勢では海外からの選手や観客の安全は保証できないが、「U１７ワールドカップ」の開催国をナイジェリアへと考え直すよう述べている。

MENDは、他州の石油が豊富な地域にまでMENDの影響を拡大していくという声明も出した。８週間以内に巨大な計画を企んでおり、デルタ州を超えて活動することを臭わせている。近隣州のバイエルサ州、リバース州で活動、その後オンド州、エド州、アクア・イボン州を経て最終的には国外への活動も示唆している。

石油による利益が国民に平等に還元されるべきだと主張するMENDは、国内の石油製品を持ち出すことをやめるよう主張している。石油やガスの輸出をゼロにするまでに、ナイジェリアはなんと「ピーナッツオイル」の輸出で利益をまかなえるようにするというものすごい青写真を持ち出している。

世界屈指の石油埋蔵量と言われているニジェール・デルタ地帯。果たしてその埋蔵量を超えるほどのピーナッツオイルを精製できるのだろうか？
（TechinsightJapan編集部　近藤仁美）