息子の結婚式の2週間前にホスピスに入院した母は、式当日に車椅子で出席し、息子と感動的なダンスを披露した。当時の様子を捉えた動画はSNS上で広く共有され、多くの人の心を揺さぶった。米ニュースメディア『People.com』が伝えた。
10月中旬、米ニューヨーク州ロングアイランド出身のオリビア・アルマオさん(Olivia Armao)は、ホスピスに入院した。息子サルバトーレさん(Salvatore)の結婚式を2週間後に控えていたが、長年にわたるがんとの闘病の末、体調が悪化していた。
オリビアさんが最初に乳がんと診断されたのは2000年代初頭のことで、診断後1年以内に寛解し、2005年2月には娘のリヴさん(Liv)を出産した。しかし、2021年5月にがんが再発した。化学療法と放射線療法を続けてきたが、がんの進行を抑えることはできず、2022年10月に片側の乳房切除術を受けていた。
現在19歳のリヴさんによると、専業主婦であるオリビアさんは、子供たち4人の学校行事やスポーツなど、あらゆる活動に積極的に関わり、母子の関係は常に良好だったと語っている。ただ、がんと診断されてからは、多くの友人や家族のサポートを受けながらもつらい日々が続き、リヴさんは「長い間、がんの治療を受ける母の姿を見るのは苦しかった。でも、母はほとんど泣き言を言わずに耐えてきた強い女性。私たちのヒーローなのよ」と明かした。
だが、10月に入るとオリビアさんの体調がさらに悪化し、楽しみにしていた息子サルバトーレさんと婚約者ケルシーさん(Kelsey)の結婚式に出席できるかどうかが危ぶまれる状況になった。サルバトーレさんは、母の病室で結婚式を挙げることも検討したが、ホスピスに転院してから2週間後の11月2日、オリビアさんは車椅子でニューヨーク州ハドソンの式場「バシリカ・ハドソン」に到着し、105人のゲストと共に式に参加した。
実は式の前日、オリビアさんは体調が悪く、ウェルカムディナーを欠席しており、