「この病気は私と家族から多くのものを奪っていった」と吐露していた。
エリカさんはこれまで、手術や放射線治療、化学療法のために最初の2か月だけしか休みを取らず、その後はなんとかフルタイムで働き続けてきたが、徐々に経済的、精神的、そして身体的に限界に追い詰められていった。そして「GoFundMe」では、自身を「独立心が強く、プライベートを大切にする人間」と紹介し、次のように理解を求めた。
「これまで自分の病気について話すのは恥ずかしいと感じていましたが、もう隠しきれなくなってしまいました。あなたの愛、支援、寄付、私のストーリーをシェアすること、愛を送ってくれること、祈りを捧げてくれること、ポジティブなこと、癒し、どんなことでもいいので助けてください。私は全てを受け入れます。ありがとう。」
そして9月18日、「GoFundMe」を更新したエリカさんは、がん専門医から「余命3か月」の告知を受けたことを明かし、こう綴っていた。
「効果が出ない治療を止め、残された3か月を愛する人と子供たちのために最大限に使いたいと思っています。私は自分の葬儀を計画するという最も困難なことに直面しています。葬儀費用を賄うため、そして子供たちに何かを残すため、約74万8000円(5000ドル)を集める必要があるのです。寄付をするか、これをシェアしてくれたら嬉しいです。ありがとう。」
するとこの投稿は多くの人の心を捉え、日本時間16日の時点で、「GoFundMe」には約1億7900万円(119万6765ドル)の寄付が寄せられた。
エリカさんは日本時間4日、「GoFundMe」で多くの人の寄付に感謝の言葉を綴り、子供たちとの思い出作りのために最後の旅行を計画していること、葬儀が終わって余った寄付金は子供たちのための信託基金に回されることを約束しており、その1週間後の11日に息を引き取った。
なお、エリカさんは「私の子供たちは私の人生の全てであり、光であり、魂です。私が病気と闘えるのは、子供たちが私を前進させる原動力になっているからです」と語っていたそうで、このニュースには次のような様々なコメントが寄せられた。
「自分の葬儀のために寄付を求めるなんて、なんてつらいことだろう。」
「悲しい話だけど、1億円以上の寄付が集まるなんて素晴らしいと思う。世の中捨てたものではないよ。」
「この話を聞いていて、自分が抱える問題がちっぽけなものに思えてきた。」
「まだ30歳だなんて心が張り裂けそう。安らかに。」
「集まったお金がきちんと子供たちのために使われることを願っているよ。」
「がんの治療は楽ではないし、死を受け入れることもつらい。子供たちが素敵な人生を歩むことができますように。」
「母が子供たちのためにした最後の行動を、子供たち2人にはいつまでも覚えていて欲しい。母は外見だけでなく、心が本当に美しい人であったことを忘れないで欲しい。」
ちなみに2022年には、骨肉腫が転移し、医師に「もう治療の施しようがない」と言われた余命数か月の19歳男性が、クラウドファンディングサイトにページを開設し、募金を呼びかけた。自分のためではなく、小児がんの6歳の男児を助けるためだった。
画像は『GoFundMe 「Support Erika: A Mother planning her own funeral」』『The Mirror US 「Heartbreaking moment 33-year-old mom of two dies days after reaching $1M fundraising goal for kids」(Image: Facebook)(Image: ABC)』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)