米カリフォルニア州の病院で今月、3種のワクチンを同時接種した女性(23)が、一時的な失明、嘔吐、全身の腫れや内出血、青あざなどの過剰反応を引き起こした。女性は後天性の稀な血液疾患である「発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)」の治療のために同病院を訪れ、医師にワクチン接種が必要だと告げられた。米ニュースメディア『FOX 11 Los Angeles』などが伝えた。
米フロリダ州出身のアレクシス・ロレンツさん(Alexis Lorenze、23)は今年1月に「発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)」と診断され、今月10日に治療として輸血を受けるため、カリフォルニア州オレンジ郡のUCIメディカルセンターに入院した。
PNHとは、血球のもとになる造血幹細胞が突然変異を起こし、異常な赤血球(PNHタイプ赤血球)が作られる病気だ。赤血球が異常に壊される「溶血」を起こすため、尿が褐色になり、貧血や全身倦怠感、嚥下障害などの症状が現れる。また、悪化すると腎不全、血栓症、肝臓、脳、肺などの臓器障害を起こすこともあるが、進行がゆっくりであるため、対症療法が中心となる。
アレクシスさんの家族は、これまで宗教上の理由から長い間ワクチン接種を控えてきたが、UCIメディカルセンターの医師から「治療継続のためにはワクチン接種が必要」と告げられ、アレクシスさんはしぶしぶ髄膜炎、肺炎、破傷風のワクチンを同時接種した。
ところが10分経たないうちに両目が見えなくなり、顎が硬直して動かなくなった。さらに、鼻血、嘔吐が始まり、全身の腫れ、内出血、青あざなどの症状が現れ、容体が急激に悪化した。
アレクシスさんはTikTokに入院中の様子を投稿し、