同州レスブリッジにあるレスブリッジ病院へ運ばれた。
2日間もアランさんに寄り添い続けた秋田犬は“ヒーロー(Hero)”という名前で、名前の通り見事に飼い主を救うヒーローとなった。アランさんが病院に運ばれた一方で、ヒーローは犬の保護団体「Taber Lost Paws Society」でケアを受けることになった。同団体の代表代理であるアラナ・マクフィーさん(Alana McPhee)は「今回の出来事を聞いて、感動して涙が出ました」と、ヒーローの行動に涙を浮かべた。
同団体では、飼い主が犯罪や困難な状況にある場合に犬を保護する準備を整えているという。ヒーローは獣医の診察を受けた後、同施設のシェルターに連れてこられた。ヒーローには切り傷がいくつか確認されたが、大きなケガはなかったようで、アラナさんはこのように明かしている。
「保護した当時のヒーローは、明らかに不安や困惑した様子ではありましたが、非常に落ち着いていました。飼い主を守っていたヒーローは、その名に相応しいと言えるでしょう。」
アラナさんによると、同団体のあるスタッフがアランさんの近所に住んでおり、アランさんがもう1匹の秋田犬“トラ(Tora)”を飼っていることを知っていた。飼い主が2日間も不在でトラのことが心配だったため、町の条例部門に連絡してスタッフがアランさんの自宅を訪ねると、庭でトラを発見した。トラは足を骨折している様子だったが、それは以前骨折した際に固定したネジが緩んでいるせいだと分かった。
アラナさんは、「なぜこうなってしまったのか分かりませんが、恐らくこの2日間、トラは身動きが取れなくなった飼い主と自宅を何度も行き来していたのではないかと思います。何かと戦ったせいなのかもしれませんが、私たちにハッキリしたことは分かりません」と説明している。
アランさんが治療を受けて回復するまでの間、ヒーローとトラはシェルターで保護されることになり、1週間ほどアランさんに会えない日が続いていた。そして同団体は今月6日、2匹がアランさんと久しぶりに再会し、飛び付いて喜ぶ様子を捉えた動画をFacebookに投稿した。
なお「大型犬に噛みつかれた」と通報したカーティスさんと愛犬“ジャック(Jack)”は、ケガをしたため病院で治療を受けることになったが、快方に向かっている。事の顛末を聞いたカーティスさんは、「恐らくヒーローは、ジャックが脅威になると思ったのでしょう。あの状況をよく考えてみれば、なぜ襲ったのかは理解できますね。飼い主の男性が無事でよかったです」と理解を示していた。
このニュースを見た人々からは、「なんて忠実で飼い主思いの良い子なんだ」「ヒーローが男性を噛まなかったら、沼にはまっていた男性は見つけてもらえなかったと考えるとすごい」「ヒーローという名に恥じない素晴らしい犬だ」「ヒーローの銅像を作るべきじゃない?」「映画になりそうな話だね」など、ピンチに陥った飼い主に寄り添い続けたヒーローの行動に称賛の声が寄せられた。
ちなみに2021年10月にはイギリスで、山登り中に発作を起こし意識を失った飼い主のために、愛犬2匹が見事なチームワークで助けを呼んでいた。
画像は『CityNews Calgary 「‘Hero’ wards off coyotes after owner falls into ditch and remained for days: Taber police」(THE CANADIAN PRESS/HO-Taber Lost Paws Society)』『Taber Police Service Facebook「On March 28, 2024, at approximately 6:50 am,」』『Keswick Mountain Rescue Team Facebook「Incident 104」』『MSP Seventh District X「Grand Traverse County」』『New York Post 「Hero dog helps save wheelchair-bound owner, 81, from Florida lake」(WPTV-TV)』『HGSS – Hrvatska Gorska Služba Spašavanja Facebook「Prijateljstvo i ljubav između čovjeka i psa ne poznaju granice」』より
(TechinsightJapan編集部 iruy)