このほどイギリスのオークション会場で、285年前のレモンが20万円以上の価格で落札された。出品者は亡くなった叔父のキャビネットを持ち込んだが、その中からこのレモンが出てきたのだ。すっかり茶色くなっているものの、形はしっかり残っており、「こんなものを欲しい人がいるのか!」など驚きの声があがっている。英ニュースメディア『The Sun』などが伝えた。
英シュロップシャー州ニューポートにあるオークションハウス「Brettells Auctioneers & Valuers」に先日、オークションへ出品するためにキャビネットが持ち込まれた。この古いキャビネットは、出品者が亡くなった叔父の遺品を整理している際に見つけたそうだ。19世紀に使用されていたというこのキャビネットに、「何か価値があるかもしれない」と考えた親戚がオークションハウスに持ち込んできた。
出品にあたって専門家がキャビネットの写真を撮影していた時、キャビネットを開けてみると、引き出しの奥からレモンが見つかったという。レモンはカットされていない状態であり、乾燥のせいか黄色いはずの皮は茶色く変色していた。レモンの皮には文字が刻まれており、「1739年11月4日、ミスター・P・ルー・フランキーニからミス・E・バクスターへ(given by Mr P Lu Franchini Nov 4 1739 to Miss E Baxter)」と書かれていた。
285年前の日付が刻まれたこのレモンは、植民地時代のインドからロマンチックな贈り物として持ち込まれたのではないかとみられている。競売人のデイヴィッド・ブレッテルさん(David Brettell)は、「私たちはこのレモンをオークションに出品して、楽しんでみようと思ったのです。40~60ポンド(約7500~1万1200円)ほどで落札されるのではないかと考えていました」と話しており、