やっとのことで犬はムハンマド君を離してその場から逃げていった。
その後、ムハンマド君はウォルソール・マナー病院に搬送されたが、現在も治療を続けており、今後は手術を受けなければならないそうだ。ムハンマド君の父親ゴハール・シディークさん(Gohar Siddique)は英ニュースメディア『Birmingham Live』のインタビューに応じ、このように述べている。
「我が子にこんなことが起こるなんて、誰が想像できるでしょうか。息子は通りでサッカーをしていただけなんですよ。かなりひどい怪我で今は手術を受けるのを待っている状態です。勇敢な息子ですが、今回の事故は家族にとってトラウマになりました。それは本当に恐ろしい出来事でしたから。」
「こんなことは皆さんのお子さんに起こってはなりません。でも今週だけで、この地域で3回も同じようなことが起こっています。もしも私の2歳の息子が被害に遭っていたら、生きてはいなかったでしょう。ムハンマドだって、もし誰もこの事態に気づいていなければ、命がなかったのかもしれません。」
ゴハールさんは「当時の映像を見るのは辛い」と話しているものの、今回の件について人々に注意喚起したいとして監視カメラの映像を公開することにしたという。
なお事故後、ムハンマド君を襲った犬の飼い主である60代の女性が、制御不能な犬を所持し怪我をさせた疑いで逮捕された。ウェスト・ミッドランズ警察によると、犬は飼い主の知らぬ間に家を抜け出したという。女性はのちに釈放されたが、犬は処分されることになったそうだ。
また『Birmingham Live』では、ムハンマド君を襲った犬はスタッフォードシャー・ブル・テリアだったと伝えている。一般社団法人「ジャパンケネルクラブ」によると、スタッフォードシャー・ブル・テリアはブルドッグとスムース・フォックス・テリア、ホワイト・イングリッシュ・テリアを交配して闘犬用に作出されたと言われているそうだ。
画像は『The Mirror 2023年9月15日付「Boy, 10, mauled by out-of-control dog in Walsall as he plays football outside home」(Image: Courtesy Gohar Siddique / SWNS)(Image: Joseph Walshe / SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)