「妹のホリー(Holly)から電話を受けたのですが、非常にショックを受けている様子でした。ホリーは『アシュリーが今、病院にいるの。脳が腫れていて、原因も分からないし、どうやって対処したらいいのかも分からないようなの。良くない状態みたい』と言っていました」とアシュリーさんの状態を知らされた当時を振り返る。
アシュリーさんは重度の脳腫脹を起こしており、医師らは最善を尽くしたが、アシュリーさんは亡くなってしまった。のちに医師は脳腫脹を起こした原因について、水中毒として知られている“低ナトリウム血症”と診断した。低ナトリウム血症は、血液中のナトリウム濃度が低下してしまうもので、今回はアシュリーさんが大量に水を飲んだことで体内の水分が多くなり、血液中のナトリウム濃度が低下したものと考えられている。
デヴォンさんは「医師が水中毒について話し始めた時、こんなことが起こるのかと皆ショックを受けていました」と、信じ難い事実に動揺したという。不幸にもアシュリーさんは亡くなってしまったが、生前に臓器提供を行う意思表示をしており、心臓・肝臓・肺・腎臓・長骨の組織を提供したことにより、5人の命を救うことができた。
低ナトリウム血症になると軽い疲労感から始まり、反応が鈍くなる、錯乱するなど脳の症状のほか、頭痛や嘔吐、食欲不振といった症状が表れるそうだ。毒物学者であるブレーク・フローベルガー博士(Blake Froberg)は、「滅多に起こることではありませんが、夏場に外で働いたり、活動することが多い人は、計画的に水分摂取を行うことが重要です。ナトリウムやカリウムなどの電解質を含むものを摂取するようにしましょう」と注意を呼びかけた。
画像は『Metro 2023年8月4日付「Mum dies from water toxicity after drinking nearly 2 litres in 20 minutes」(Picture: Facebook)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)