電力不足が続く南アフリカでは、計画停電が一日に数回行われる。一回の計画停電は2時間から4時間半ほどかかり、その間は主要な信号機以外には電力が供給されない。渋滞が予想される交差点では交通警察官が交通整理をするが、交通警察官のいない場所に全身シルバーのパフォーマーが登場し、市民を助けてくれると話題になっている。南アフリカのニュースメディア『News24』などが伝えた。
信号が動いていない交差点に現れるのは、“シルバーロボット”に扮したブクムジ・マシンガさん(Bhukumuzi Masinga)、トゥラニ・マラングさん(Thulani Mahlangu)、ジャマ・ムポフさん(Jama Mpofu)の3人だ。シルバーロボットは、顔や服も全身をシルバー一色にして、人通りの多い路上で銅像のようにじっと立っているが、お金を渡すと突然動き出す。その動きがコミカルなこともあり、観光地で見かけることも多い。マラングさんによると、シルバーロボットになるまでおよそ30分、時には1時間かかるそうだが、肌に塗ったものを落とすのは簡単で、風呂場で2分もあれば元に戻るそうだ。
ニュースメディア『News24』が彼らを取材した時、3人のシルバーロボットはヨハネスブルグのハイド・パーク・コーナー(the Hyde Park Corner)にある交通量の多い交差点で交通整理をしていた。シルバーロボットの一人、ムプマランガ州出身のマシンガさんは、2006年からパフォーマーとして生計を立てている。電気技師見習いでもあるが、その仕事がない時間はシルバーロボットとして交通整理をしているという。マシンガさんは以前、信号が動いていない時に交差点で喧嘩している人を度々見ており、