米ジョージア州の当局は今月18日、2019年6月に生まれて間もない赤ちゃんをビニール袋に入れて森に遺棄したとして、40歳の実母を逮捕した。赤ちゃんは当時、奇跡的に発見されて無事で、4歳の誕生日を迎える直前の逮捕劇となった。捜査にあたった保安官が「最も悲しいケースの一つ」と語る事件を、同州アトランタのニュースメディア『Atlanta News First』などが伝えた。
米ジョージア州フォーサイス郡の保安官ロン・フリーマン氏(Ron Freeman)は19日、2019年6月6日に発生した新生児遺棄事件について会見を行い、実母カリマ・ジワニ(Karima Jiwani、40)を殺人未遂、子供に対する虐待、加重暴行、無謀に遺棄した容疑で逮捕したことを明かした。当局は、カリマが赤ちゃんを車の中で出産後、長時間車を走らせ、ビニール袋に包んで森に遺棄したとみており、現在は保釈金なしで拘留中だ。
自身も子を持つ親だというフリーマン保安官は、会見で「新生児を遺棄した人物を特定するのに数千時間を費やした。この仕事をして33年になるが、今回ほど『犯人を捕まえたい』と強く思ったことはない」と明かし、声を震わせながらこう述べた。
「カリマは、病院や消防署などに生後30日までの新生児を預けるジョージア州の『セーフ・ヘイブン法(Safe Haven Law)』を利用する努力さえしなかった。」
「これは、これまでで最も悲しいケースの一つ。この罪のない女児は、ありとあらゆるサポートが必要だったにもかかわらず、袋詰めにされ、ゴミのように捨てられたのだ…。なぜ親でありながら、このようなことができるのか。全く理解し難く、腹立たしいことだ。」
実は女児が遺棄された森の近くには当時、家が一軒だけあり、泣き声を聞いた一家が女児を発見し、当局に通報していた。家主のアラン・ラガッツさん(Alan Ragatz)は最初、猫の鳴き声だと思ったそうだが、10代の娘2人が「赤ちゃんの泣き声だ」と主張したため、