このほどアメリカで、石灰化した胎児を9年間も腹部に抱えていた女性が死亡したことが明らかになった。女性は胎児が亡くなったことを知っていたものの、医師に対する不信感からその後の治療を受けなかったという。英タブロイド系ニュースメディア『Metro』などが伝えている。
アメリカを拠点とする女性の健康情報ウェブサイト『BMC Women’s Health』に今月7日、栄養失調で死亡した50歳女性の症例が掲載され、多くの注目を集めている。女性は中部アフリカに位置するコンゴ民主共和国の出身で、難民としてアメリカに渡ってきた。
女性はアメリカに到着して1か月が経とうとした頃、腹部に不快感があり米ニューヨーク市内の病院を受診した。女性は当時、医師に「消化不良を起こして、食後にいつも腹部からゴボゴボという異音がする」と訴えていたそうだ。医師は女性がアメリカに到着する半年前に受けた、難民に義務付けられた健康診断の報告書を確認したところ、石灰化した胎児が腹部にあることと、原因不明の本態性高血圧であることが分かった。
検査の結果により、石灰化した胎児は女性の腸を塞いで重度の腸閉塞と栄養失調を引き起こしていたことが判明した。この石灰化した胎児は、女性が9年前に身ごもった第9子だった。当時の女性は、紛争から逃れるためタンザニアに渡って難民生活を送っていたが、