先月25日、運転中の女性がてんかん発作を起こし意識を失ったというニュースがアメリカから届いた。車には女性の息子である11歳の双子の兄弟が乗っていたという。母親の発作に気がついた兄は助手席からハンドルに手を伸ばして車を道路脇に誘導、その間に弟は緊急ダイヤル911に連絡した。そんな兄弟の勇気ある行動に対して地元市長は今月6日、特別表彰を行った。米メディア『Good Morning America』などが伝えた。
米オハイオ州マシロン在住のクリスタル・トンプソンさん(Crystal Thompson、33)は2月25日、運転中にてんかん発作を起こしたが、双子の息子ジャーメル君(Jermel Taylor、11)とジョーダン君(Jordan Taylor、11)に助けられた。
発作を起こした母親に気付いた兄弟はその瞬間、怖くて緊張していたものの、すぐに行動に移すことができたという。
兄のジャーメル君は当時の状況についてこう振り返った。
「高速道路を走行中に突然、母の発作が始まったんです。母が急に会話をやめたので運転席を見ると、首が後ろに反れて窓の方に倒れていきました。助手席に座っていた僕は他のみんなに怪我をさせないようにしようと思い、手を伸ばしてハンドルを握りました。そして安全な道路脇の草むらに車を誘導しました。」
一方、弟のジョーダン君は「ジャーメルがハンドルを切っている間、まず義理の父(クリスタルさんの現在の夫)に電話してそれから緊急ダイヤルの911に連絡しました。実際に911に電話したのはこれが初めてでとても緊張しました。その後、警察と救急隊が到着して母が病院に搬送されるまでそばにいました」と明かしている。
2014年からてんかんを患い、最近まで年に1回程度発作を起こすことがあったというクリスタルさん。だがこの日は何の前触れもなく突然、