生後間もなく養子に出されたイギリス在住の男性が、58年ぶりに実母と再会を果たした。養父母の亡き後、自分のルーツに興味を持ち始めた男性は、あるFacebookグループの協力を得て実の家族に会うことができたという。英国の公共放送『BBC』が伝えている。
英ロンドン在住のティモシー・ウェルチさん(Timothy Welch、59)は昨年9月、実の母親であるジューン・メアリー・フェルプスさん(June Mary Phelps)と58年ぶりに再会した。
生後6週で養子に出されたティモシーさんは、養父母であるビルさん(Bill)とユニセさん(Eunicé)夫妻に育てられた。
しかし2018年にビルさんを、そして2020年にユニセさんを亡くしたことをきっかけに自分の本当の家族に興味を持ち始めたそうで、その心境を次のように明かしている。
「養父母との生活はとても幸せで、彼らはいつも私に『養子として私たちのところに来てくれた君は特別な存在だ』と言ってくれました。実の家族を見つけたいという思いは常にありましたが、それを行動に移すかどうかは別の問題です。養父母とは違う人格を持つ自分はいったい何者なのか…その正体を明らかにするには何十年も遡らなくてはなりませんから。」
「ですが養父母の亡き後、世の中や自分自身に対する思いが変わってきました。あるカウンセラーによると、養父母の死後に自分の血縁に好奇心を抱く人が多いそうです。なぜなら誰もが繋がりを求めているからだと。まさに私もその通りで、自分自身について考えるきっかけになったのです。」
そして2022年1月、実の親捜しを始めたティモシーさんは自分が生まれたハンプシャー州ヤテリーにある母子支援施設「ヘブン(Haven)」の写真を発見した。
またそこで誕生した子供たちと母親のためのFacebookグループを見つけた彼は、