医師はジュード君の腸を5か所も切る必要があったそうだ。またマグネットのひとつが盲腸と結合していたため盲腸も切除したという。
「ジュードは2週間ほど入院しました。術後1週間はベッドで寝たきりで何も口にすることができず、本人にとってはトラウマになったようです。私にとっても恐ろしいことでした。たくさんの機械につながれていた息子を抱きしめることもできなかったのです。医師からは52個のマグネットボールを取り除くことができて長期的なダメージがなかったのはとても幸運だと言われました。」
そのように語ったリンジーさんは、この種のおもちゃを子供たちのために買わないよう警告している。
「ジュードは長い時間をかけてマグネットボールを飲み込んだと思います。このようなおもちゃが家にある場合はすぐに破棄してください。また誰かがそれを持っていたらジュードに起きた出来事を話してあげてほしいのです。マグネットボールは非常に危険であり、おもちゃとして販売されるべきではありません。私たちは他の家族に同じ思いをしてほしくないのです。」
なおウェールズ公衆衛生局はマグネットやボタン電池を飲み込むと深刻な内部損傷を引き起こす可能性があると警告しており、広報担当者は次のように述べている。
「子供の胃の中で複数の磁石がくっつき、腹部の大手術が必要になることがあります。調査によると、約40%の子どもたちが気づかずに飲み込んでいるそうです。そして多くの場合、子供たちはその徴候を示さない可能性があるとのことです。」
また環境公衆衛生のコンサルタントであるサラ・ジョーンズ氏(Sarah Jones)は次のように注意喚起している。
「マグネットのおもちゃはプレゼントには向きません。磁石やボタン電池を含む製品をお子様に購入される前によく検討し、小さな子供の手の届かないところに保管してください。またボタン電池を飲み込んでしまう危険もあります。ボタン電池が必要なおもちゃを子供に与える場合は、電池の収納部分がきちんと閉まり安全であることを確認することが大切です。」
画像は『WalesOnline 2022年12月20日付「Five-year-old suffering stomach pains for months rushed to emergency surgery after X-ray found 52 toy magnetic balls in his bowel」(Image: Richard Swingler)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)