夫婦のいるバスルームまで辿り着こうとしたが、2階の床が崩れ始めたことからその場を離れるしかなかった。一方で夫婦も床が崩れて避難できず、バスルームから完全に動けない状態になってしまったのだ。
消防隊は火が弱まった後に再び夫婦の救助に向かったが、2人はすでに息を引き取った状態で発見された。死因は煙を大量に吸い込んでしまったことによるものだという。消火にあたったニュー・メル消防署のダン・ケイシー署長(Dan Casey)は、夫婦についてこのように語った。
「まるで悲劇的なラブストーリーのようなものです。ケネスさんは間違いなく外へ避難できたはず。彼の家族も『逃げることができた』と言ってますが、最終的にケネスさんは妻と一緒にいることを選んだのです。」
亡くなったケネスさんとフィリスさんは今年9月に63年目の結婚記念日を迎え、火災に遭った住居には20年近く暮らしていたそうだ。そして休日には、3人の子供と6人の孫、12人のひ孫を自宅に招いて家族の時間を楽しんでいたという。息子のアンディさん(Andy)は「両親は2人で一緒に旅行するのが好きでした。彼らはいつも一緒に過ごすことが大好きで、自分たちの人生を心から愛していました」と話している。
ちなみに米アーカンソー州では2019年11月、住宅火災で避難した1歳男児が飼っていた子犬を助けようとして燃えさかる家の中に戻り、子犬とともに亡くなってしまうという痛ましい事故が起きていた。
画像は『New York Post 2022年11月11日付「Elderly Missouri man dies with wife in fire after refusing to leave her behind」(ksdk.com)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)