昨年10月に妊娠23週で誕生した男児が、このほど無事に退院したというニュースがイギリスより届いた。医師からは「出産に耐えられても、その後の数週間を赤ちゃんが生き延びる可能性は15%」と告げられていたが、男児は様々な試練を乗り越えてきた。母親は「もし同じ経験をする親がいるならば、決して希望を捨てないでほしい」と語っている。『BBC』『Liverpool Echo』などが伝えた。
英マージーサイド州リザーランドで暮らすサラ・シャルトンさん(Sarah Chialton、30)は昨年10月、妊娠23週で息子のルーカス君(Lucas)を出産した。
医師からは「赤ちゃんが生き延びる可能性は15%」と告げられたというサラさん。予定日より4か月以上早く生まれたルーカス君の体重はわずか1ポンド3オンス(539グラム)で、その大きさはボールペンほどしかなかったという。
サラさんは当時の状況をこのように明かした。
「妊娠が分かってから経過はずっと順調でした。でも妊娠23週に入ってすぐ、仕事中に様子がおかしいことに気付いて。私は看護師なので、自分のおりものが少し変だと分かったんです。それで『リバプール・ウィメンズ・ホスピタル(Liverpool Women’s Hospital)』に電話して診察を受けることになりました。」
「最初は尿路感染症と思われていたのですが、実際には子宮口が2センチ開いた状態で、医師からは赤ちゃんが出産に耐えることはできたとしても、その後も生き延びる可能性はわずか15%と言われました。それが妊娠23週1日のことで、私たちはこれからどうするか一緒に考えました。でも医師たちによると23週の出産だと厳しく、基本的には良い結果にはならないとのことでした。」
そして妊娠23週4日を迎えた2021年10月16日、