ハライチの2人はまだ中学3年生だった。まるで『ドラゴンボール』の天下一武道会みたいに漫才師たちがぶつかりあう戦いが斬新で、岩井は高校の卒業文集に「将来の夢は『M-1』優勝」と書いたという。しかも『ボキャブラ天国』(フジテレビ系・1999年9月終了)で爆笑問題を見て「お笑いっておもしろいんだな」と思っていただけに、初めて『M-1』決勝に出た後で太田光から「ハライチが一番おもしろかった」と言われたときは嬉しかったそうだ。
ラストイヤーの『M-1』を終えたことで肩の力が抜けたのか、岩井は「これまでは漫才ではなくて『M-1』をやってきたような気がする。ネタ作りもどこかで『M-1』を意識していた」と思えて「ケリがついてよかった。ここから“ハライチの漫才”が始まる」と意気込む。「楽しみでときめきに溺れそう」と昂ぶるのを抑えるように「これからは爆笑問題をはじめ、憧れていた漫才師たちと戦わなければいけないということ」だと自分と澤部に言い聞かせた。
敗者復活戦でハライチのネタが予定時間をオーバーしたことについては澤部のテンションが上がりすぎたのが理由で、決勝でネタが長くなったのは岩井のせいだという。ちなみに敗者復活戦でMCを務めた陣内智則は、ネタ時間をオーバーしたハライチに「あまり関係ないよ」と言ったことについてTwitterで「MCとしては正しくなかったです。もっと勉強しないと」と反省したうえで「ただ彼らもわざとオーバーしたわけでもない。みんな笑いのために必死に頑張ってたのは確かです」とコメントしている。
賛否が起きていると聞いた岩井は、2009年の『M-1』で自分たちの漫才の後に「笑い飯さんが優勝じゃないですか」と口走って物議を醸したことを思い出したという。当時レギュラー出演していた深夜バラエティ番組『キャンパスナイトフジ』(2010年3月終了)でMCのケンドーコバヤシから「岩井はいつも物議を醸すなぁ」と嬉しそうに言われたそうだ。それから12年経つが、相変わらず物議を醸していることを「今も気持ちは同じ」と岩井らしくアピールしていた。
画像2枚目は『M-1グランプリ 2021年12月19日付Twitter「敗者復活戦からM-1ファイナリスト」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)