徐々に「ルー・ママ(Lu Mama)」として知られるようになった。
ちなみに動画制作のディレクターをするのは四肢が麻痺したシャオシャンさんで、編集をするのは2本の手指しか動かすことができないシャオメンさんだ。そして13歳の弟が常にルーさんのサポートをする。シャオメンさんが1分間の動画を編集するには半日かかるそうだが、テクノロジーに疎いルーさんにとっては強い味方なのだという。
ルーさんは「最初は短編動画の撮影に2時間を費やしていたの。ビデオのスタートボタンを押し忘れてカメラが回っていない時も何度もあったわ」と苦笑し、こんな夢を語った。
「もっともっと有名になってお金を稼ぎたい。安定した収入が入るようになれば、子供たちがより良い生活をすることができるでしょう。」
そして大志を抱く母に対し、シャオメンさんは「母は本当に素晴らしいんだ。私たちにとっては空気や水のような存在で、光と温もりを与えてくれる太陽のような人。母と一緒なら、何も心配することはないね」と胸のうちを明かしている。
一方のルーさんは「哀れみを乞うのではなく、料理の動画を通して喜びや幸せを届けたい」と語り、「たとえ困難に直面している家族であっても、一日中泣いているわけではない。私たちだって幸せであるべきなのよ」と主張すると、こう続けた。
「私が息子たちを産んだのだから、責任をもって世話をしなくてはいけないと思っているの。疲れを感じることもあるけど、私は健康体だからできるのよ。彼らは自分で動くことも食事をすることもできないけど、私はそういう運命のもとに生まれてきたの。だから息子たちのためにベストを尽くさなくてはいけないし、彼らを毎日元気づけたいわ。私が幸せなら息子たちも幸せになれるし、息子たちの幸せは私の幸せでもあるから。」
そんなルーさんの動画は笑いと活気で溢れており、「Douyin」のフォロワーは現在40万人を超えている。ルーさんは料理を作り終わると必ず、息子たちに食事をふるまっており、家族みんなの笑顔に癒される人も多いようだ。またフォロワーの中には寄付をしたり、食事の材料を送ってくる人もいるようで、ルーさんは「私の親戚よりも親切にしてもらっているわ。私も成功して、いつか生活に苦しむ人たちに恩返しをしたいの」と意気込みを語った。
なおルーさんには「素晴らしい母親。彼女には幸せになってもらいたい」「母は唯一無二の存在」「長生きして欲しい」「笑顔の裏にはつらい経験がたくさんあったのでしょうね」「元気づけられる」「インスピレーション」「母は強し!」「彼女の笑顔に胸を打たれた」「まるで天使のようだ」「涙が溢れて止まらないよ」といったコメントがあがっており、多くの人が「彼女を尊敬している」と述べている。
画像は『South China Morning Post 2021年12月23日公開 YouTube「Chinese mother becomes food blogger to raise 2 disabled sons」』のサムネイル、『South China Morning Post 2021年12月23日付Facebook「A mother’s love knows no bounds…」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)