アプリなどを介してインターネットでの送金が広く普及しているが、ネット環境に疎い人にとっては扱いにくいもののようだ。このほどオーストラリアに住む88歳の男性が、ネットバンキングを利用して送金した際に口座番号を間違えてしまい、570万円以上の大金を全く関係のない第三者に送ってしまった。相談を受けた銀行が対応しているものの現時点で返金は難しく、男性は家を売りに出さなければならない危機に直面しているという。『9Now』などが伝えている。
豪クイーンズランド州バンダバーグ在住のゴードン・レイトンさん(Gordon Layton、88)は、「David Wright House Removers」という会社から古い家を購入し自分の土地に移設してもらった。そして掛かった費用の支払いをネットバンキングを利用して行った。
ゴードンさんは6月14日、合計金額71400オーストラリアドル(約577万円)をING銀行の自身の口座からオーストラリア・ニュージーランド銀行(以下、ANZ銀行)の「David Wright House Removers」の口座へ送金した。
しかしネットバンキングのメニューで、支払うべき「David Wright House Removers」の口座番号を間違えて入力してしまっていた。ゴードンさんはそのことに気がつかず、全く関係のない第三者の銀行口座に大金を送ってしまった。
送金してから3時間も経たないうちに、娘のジャッキー・モリソン=ホワイトさん(Jacqui Morrison-White)がゴードンさんの間違いに気がついた。すぐに双方の銀行に送金を止めるように連絡し「これで大丈夫だろう」と胸を撫で下ろしていたが、事態は悪化することになってしまう。
まずANZ銀行が現金を取り戻そうと動いた。現金はすでに第三者の口座に振り込まれてしまっておりその日のうちに引き出されていたため、間違って振り込まれたその口座の持ち主に許可を得る必要があった。しかし現金を戻してもいいか尋ねると、