喉頭から気管支(肺につながる太い気道)に傷がついて化学やけどを起こしており、医師らはオーリー君を昏睡状態に置いたまましばらく様子をみた。この時点ではオーリー君の食道や喉、主要臓器に穴は確認できなかったが、6月初めに気管に約2.5センチ(1インチ)の穴が開いていることが判明。これによりオーリー君は左肺の虚脱を起こし、専門医がいるロンドンのグレート・オーモンド・ストリート病院の集中治療室へと転院した。
オーリー君は誤飲以来、心臓に近い部位を含む28回もの手術を受けており、胸には大きな手術痕が残った。両親は医師から「生きる確率は10%」と告げられたこともあったそうで、入院中は気が気ではなかったという。
また最初の手術から4年経った今でも後遺症に苦しんでいるそうで、エリオットさんは息子の現在の様子についてこう述べている。
「度重なる手術によるダメージは相当なもので、オーリーにとっては単なる風邪が命取りになってしまいます。気管狭窄により呼吸困難に陥る可能性が高いためです。パンデミック中の6か月間は、万が一のことを考えて外出もしませんでした。オーリーは5歳になりましたが、これからも100%回復することはないでしょう。それに他の子たちと同じように運動することもできないのです」と語り、このように続けた。
「子供のおもちゃや身の回りにある体重計などに使われているボタン電池が、いかに危険であるかを多くの人に知ってもらいたいのです。そしてできるなら、ボタン電池が使われているものを処分することをお勧めします。」
ちなみに昨年12月にはアメリカで、1歳女児がボタン電池の誤飲により死亡した。家族はすぐに気付かず、病院でボタン電池を摘出した時には食道に穴が開いていたという。
画像は『The Sun 2021年7月10日付「FIGHT FOR LIFE Dad’s warning as baby son almost died after swallowing button battery and needed 28 operations」(Credit: BPM)』『The Sun 2017年7月26日付「BABY BATTERY HORROR Toddler left fighting for life after his insides were burned by ACID when he swallowed a battery from mum’s bathroom scales」(Credit: PA Real Life)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)