豪ビクトリア州ウォーナンブールに近い小さな島ミドル・アイランドにて、10年にわたってペンギンたちを天敵である狐から守り続けた牧羊犬“ユーディ(Eudy)”の死を『ABC』『LADbible』などが伝えた。街のアイコンでもあったユーディを偲び、市は公式記念式典の開催を予定しているという。
10年間の任務の末、昨年に惜しまれながらも引退していた牧羊犬“ユーディ”の死が6月1日、『ミドル・アイランド・ペンギン・プロジェクト』の公式Twitterで伝えられた。
ミドル・アイランドに棲む世界最小のペンギン“コガタペンギン”は、天敵である狐の襲来によってその数を激減させ、2005年には生息数10匹以下と絶滅の危機に追い込まれていた。
そんな状況を見かねた地元の酪農家の発案で、市議会は2006年にイタリア産牧羊犬であるマレンマ・シープドッグを島に試験的に投入した。これが功を奏し、初代牧羊犬“オッドボール(Oddball)”の活躍によりペンギンの個体数は徐々に増え、『ミドル・アイランド・ペンギン・プロジェクト』が始動したのだった。
2010年に前任犬より任務を引き継いだユーディとその姉トゥーラ(Tula)の2頭は、10年にわたって捕食者から島のペンギンやその群れを守り抜いたのち、惜しまれつつも昨年の夏に引退した。
同プロジェクトの担当者トリッシュ・ コルベットさん(Trish Corbett)は「このプロジェクトはユーディがいなければ成り立たなかったことでしょう」と述べ、