アフリカ西部マリ共和国の保健省が今月4日、マリ人の25歳の女性がモロッコで9つ子を出産したことを発表した。母子ともに健康だそうで、政情が不安定で経済が停滞するマリでは久しぶりの明るいニュースとなった。
マリ、トンブクトゥ在住のハリマ・シセさん(Halima Cisse、25)が今月4日、モロッコの最大都市カサブランカのクリニックで9つ子を出産した。帝王切開により誕生したのは男児4人、女児5人で、出産前の超音波検査では胎児は7人とみられていた。
ハリマさんは当初、マリの首都バマコの病院に入院していた。しかし医師らは「ハリマさんには特別なケアが必要である」と判断し、3月20日に設備が整ったカサブランカのプライベートクリニック「アイン・ボルハ(Ain Borja)」に転院した。これはマリの暫定大統領バ・ヌダウ氏(Bah Ndaw)の指示によるものだった。
同クリニックのユセフ・アラウィー理事(Youssef Alaoui)は、モロッコのテレビ局に「マリの医師からハリマさんのケースについて連絡があったのは約1か月半前のことでした」と明かし、出産については次のように語った。
「ハリマさんは妊娠30週での早産となりました。分娩中はかなりの出血があり、輸血が必要でした。私が知る限りではハリマさんは不妊治療はしていないようですが、マリ保健省からの情報はありません。」
一方でマリの保健相ファンタ・シビー氏(Fanta Siby)は「ハリマさんの容体は安定しており、子供たちも健康です」と述べており、