銛に刺さった魚をめがけて現れたサメがその先端に噛みつき、魚を奪い去っていったというニュースがニュージーランドより届いた。奇跡的にケガひとつ無く難を逃れた青年は、腕を失いかける恐怖の経験にもかかわらず、「怖かったというよりは、ただ驚いたよ」と振り返っている。『7NEWS.com.au』などが伝えた。
ニュージーランド南島に位置するネルソンにて先月14日、ジャマン・ウィルソンさん(Jahmon Wilson、18)は海で銛を使って魚を獲っていた。手にはGoProを持っており、水中の様子などを撮影していたそうだ。
ジャマンさんは水中にいたキングフィッシュに狙いを定め、銛で見事に仕留めた。今回初めてキングフィッシュを獲ることに成功したジャマンさんは「大きい個体だったので、友人や家族に振舞うのを楽しみにしていました」と話した。そして銛の先端にその魚を刺したまま岸へ戻ろうとした時、突然周囲の海水がうねりを上げたという。
当時の様子をジャマンさんはこのように明かしている。
「最初は獲ったキングフィッシュが暴れているのかと思いました。刺した直後でも跳ね回るというのはよくあることです。しかしその後、サメがぶつかってきたんです。それで僕が持っていたキングフィッシュに噛みつきました。そのまま20メートルほど引っ張られましたが、魚を奪うと離れていきました。」
「当時はものすごいアドレナリンが出ていたのを感じましたが、わりと落ち着いていましたね。怖かったというよりは、ただ驚きました。」
ジャマンさんを襲ったのはクロヘリメジロザメという種類で、全長2~3メートルほどの大きさだ。このサメは攻撃的ではないと知られており、