その先にある矛盾に目を向けて「誰かに何かを強制されることは二度とやらない!」と語気を荒らげたのである。
『進め!電波少年』の「ユーラシア大陸横断ヒッチハイク」を仕掛けたのは、「T部長」こと日本テレビプロデューサー(当時)の土屋敏男氏だった。
以前放送された『デジタルの根性』(日本テレビ系)で千原ジュニアにドッキリを仕掛けられた有吉弘行が、土屋敏男プロデューサーとおよそ十数年ぶりに再会した。有吉は土屋氏に気づくや顔色が変わり「何ですか!」「どっか(ロケに)行きます?」「どこですか?」と真顔で動揺していた。
さらに2014年3月31日放送の『有吉反省会2時間スペシャル』(日本テレビ系)にゲスト出演した土屋氏は、「ユーラシア大陸横断ヒッチハイク」について「当然、途中でギブアップすると思っていた」と明かした。当時ゴールした有吉に「なんで最後までやったの?」と聞いたところ、「何度も諦めかけたが、土屋Pの顔が浮かび、途中で止めたらコイツにざまあみろと言われる。それが悔しくて最後まで続けた」と答えたことを思い出していた。
ちなみに嵐の大野智は「二度とやりたくない仕事」に“フィーエルヤッペン”という川に立てられた長い棒に飛びついて、川の向こう岸に着地する競技のロケをあげた。大野は1回目で成功して大喜びしたのに「背中から落ちたので放送できない」とNGを出されて、撮り直しではプレッシャーから失敗したという。水に落ちる過酷さよりも、成功しながらやり直しになったことが不満そうだった。
また櫻井翔は「濡れたワイシャツを着てスカイダイビングしたら乾くか?」という実験ロケを「二度とやりたくない」という。濡れたワイシャツは飛行機が上昇するうちに乾いてしまい、スタッフが霧吹きを櫻井に渡して「これで濡らして飛び降りろ」と指示したそうだ。櫻井は「寒いし怖いし」と不満をぶちまけたが、何よりも自分で霧吹きを使ってシャツを濡らして飛び降りるという流れが納得できなかったようだ。
有吉弘行が『進め!電波少年』の経験から「誰かに何かを強制されることは二度とやらない!」と主張する根っこと、大野智や櫻井翔が理不尽に思い「二度とやりたくない」という感情は通じるところがあるのかもしれない。
画像2枚目は『土屋敏男(NO BORDER) 2020年2月20日付Twitter「という事で二人旅終わります。」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)