このほどサウジアラビアで、体調を崩しながらも患者を執刀しようとした医師が手術室で亡くなった。地元のSNSでは「自分を犠牲にして仕事に命を捧げた医師」として称賛の声が集まっている。『Gulf News』『New York Post』などが伝えた。
サウジアラビアのアスィール州にあるハミース・ムシャイト市民病院で今月20日、整形外科医のマフディ・アル・イーマリ氏(Dr Mahdi Al Emari)が患者のいる手術室で心臓発作を起こして亡くなってしまった。
同僚は当時、イーマリ医師が疲労しているように見えたことから検査を受けるように勧めていたという。しかしイーマリ医師は「患者の手術には責任を持って執刀する」と頑なに主張し、腹痛を伴いながらも手術室に入ったようだ。同病院の整形外科の責任者であるマジッド・アル・シェフリー医師(Majid Al Shehri)は次のように述べている。
「イーマリ医師が執刀する前に、私たちは彼に疲労の兆候があることに気づいたのです。その上、彼は腹痛で苦しんでいました。」
手術室に入ったイーマリ医師はさらに体調が悪化したようで、周りに説得されて手術が始まる前に心電図検査を受けることとなった。イーマリ医師はこの時既に心臓発作を起こしていたことが判明し、地元メディアによると彼は自分が執刀した手術室でそのまま命を引き取ってしまったとのことだ。
シェフリー医師は亡くなったイーマリ医師について、