俳優の高橋克典が、昨年10月11日に亡くなった母・好子さんの命日にブログを更新して在りし日を偲んだ。晩年は施設に入っていた母親にCDで音楽を聴かせたり、台本を読んであげたという。亡くなって数か月後には新型コロナウイルスが猛威を振るい始め、あっという間に1年が過ぎて悲しみにくれる間もなかったようだ。
高橋克典は11日夜10時前にブログで「実は明日、今夜、かな、母の命日でして」と切り出して、1年前に施設から電話があり駆けつけて母の呼吸が止まっているのを0時20分に確認した当時を振り返った。
多忙だったこともあり、感情を押し殺して母親の死とまともに向き合えなかったが「実家のピアノを我が家に運び出す日の朝、初めて押し込めてた胸のど真ん中から涙が出て止まらなかった」そうだ。ようやく悲しみを外に表せたのだろう。
高橋は「5人暮らしから1人になった実家で、まだ残る母の気配に何度も何度も謝った」という。本が好きだった母は高橋が幼い頃、寝る前に絵本の読み聞かせをしてくれた。実家でそんな懐かしい日々を思い出したのである。
晩年は網膜剥離で視力が落ち、日常生活がおぼつかなくなると認知症が進み、やむなく施設に入った。高橋曰く「ボクはどうも日常の普通の会話が得意な方じゃない」ので、母にCDで音楽を聴かせたり、ドラマの台本を読んだりしたが、特に絵本や名作文学を読んで聴かせたりすると目を輝かせて聴いてくれたそうだ。
高橋克典は5月からインスタライブやYouTubeで絵本の読み聞かせを公開しているが、